こんにちは、ゆるママです。
長男が通っていた幼稚園では、年長さんの運動会の目玉として「組体操」がありました。
華やかな場面の裏で、この組体操をきっかけに、長男には二次障害のような症状が現れてしまったのです。

当時は不安や葛藤でいっぱいでしたが、今は気持ちも落ち着き、振り返って書けるようになりました。
今回は、あの頃の記録をまとめておこうと思います。
※今回は、IQと育てやすさについて書いた記事で軽く触れた長男の二次障害について、詳しくまとめました。こちらの記事もぜひご覧ください。



「幼児期に二次障害のような症状が出てしまった子の体験談」として、同じように悩んでいる方の参考になれば嬉しいです。
長男と「組体操」の不安は年少のころからあった
年長の集大成としての組体操
長男が通う幼稚園では、年長さんの運動会の目玉として「組体操」がありました。
初めて見たときの母の直感
長男が年少のころ、上の学年の子どもたちが組体操をしている姿を見て、「これは長男の苦手分野だ」と心配になったのを覚えています。
ただ、「2年も先のことだし、成長するだろう」と自分に言い聞かせていました。
組体操の練習が始まった夏休み明け
幼稚園生活は順調にスタート
年長になった長男は、先生や友達に恵まれ、毎日楽しく幼稚園に通っていました。
組体操の練習が始まっても、家で「嫌だ」と言うことはなく、むしろ幼稚園自体は大好きな様子。
先生からの報告「組体操で苦戦しています」
組体操の練習が始まると、担任の先生から「苦戦している」と伝えられましたが、
長男はいつも苦戦することがあっても、人一倍努力してなんとか乗り切ってきたので、今回も「きっと大丈夫だろう」と私は思っていました。
突然始まった「お昼ごはん後の嘔吐」
最初は「食べすぎかな?」と思った
ある日突然、幼稚園のお昼ごはんのあとに長男が吐きました。



もともと吐きやすい体質だったので、最初は「食べすぎかな?」と深刻には考えませんでした。
数日続き、小児科を受診
しかし、数日連続で吐くようになり、さすがに不安になり、小児科を受診しました。
小児科で言われた「二次障害の可能性」
医師の診断と漢方薬
経緯を話すと、
- お腹の異常ではなく精神的なものの可能性が高い
- 二次障害の可能性もある
と言われました。
漢方薬(ツムラ六君子湯エキス顆粒)を処方され、医師から「これで大丈夫」と言われたことで、長男は少し安心した様子でした。
胃炎、胃下垂、消化不良、食欲不振、胃痛、嘔吐の治療に用いる漢方薬
児童精神科か小児科か迷ったとき
このとき、児童精神科を受診するか迷いました。
しかし、



「とにかくすぐに診てもらいたい」と思い、予約待ちのある児童精神科ではなく小児科を選びました。
幸い、その小児科の先生は発達障害の知識も豊富で、熱心に話を聞いてくださり本当に救われました。
二次障害とは?
二次障害とは、もともとある障害そのものではなく、適切な対応が取られなかったり、障害があることの大変さや困難さが周囲に理解されなかったりすることでストレスが蓄積された結果、情緒面や行動面に現れる二次的な問題のことを指します。
幼児期でも発生することがあり、例えば長男の場合は、幼稚園の組体操の練習や集団活動による精神的負担が積み重なった結果、嘔吐という二次障害のような症状が現れました。
よく見られる症状としては:
- 学校に行く前の腹痛や嘔吐
- 不眠や食欲不振
- 自信の喪失、強い不安感
などがあります。



今振り返ると、私は「もっと早く気をつけてあげればよかった」と後悔しています。
無理に頑張らせるのではなく、少しでも不安を減らす工夫をしていれば、二次障害のような症状は防げたかもしれないと感じています。
親としての葛藤「運動会は休ませる?出す?」
漢方を飲むようになってから、吐くことはなくなりました。
しかし、おかわりが当たり前だった長男が、幼稚園のお昼を残すようになりました。
家では普通に食べられるので、やはり精神的な不安が大きかったのだと思います。



私は「運動会を休ませたほうがいいのか、それとも出させるべきなのか」毎日のように悩んでいました。
具体的には、次の3つの選択肢がありました。
① 運動会が終わるまで幼稚園を休ませる(運動会も欠席)
ただ、幼稚園が大好きな長男にとって、1ヶ月近く通えないのは大きなストレスになってしまう…。
② 組体操だけ練習にも本番にも参加しない
長男だけが不参加というのもかわいそうで、親としてもその姿を見るのはとても辛い…。
③ 組体操に参加する(精神的な負担は覚悟のうえ)
無理に頑張らせることで、二次障害の症状がさらにひどくなるかもしれないリスクが高い…。



どれを選んでもリスクがあり、正解が見えず、親としての判断は本当に難しいものでした。
長男の意思を尊重して結論は③を選択
長男は「休みたくない」と答えました。
その言葉に、私も「じゃあ一緒に頑張ろう」と腹をくくりました。
こうして、組体操に参加する(精神的負担は覚悟のうえ)という③の選択をすることに決めたのです。
選択に対する親の葛藤と反省
今考えると、5歳の長男は「休みたくない」と答えるに決まっていました。



結果がほぼ分かっている状態で、長男に選択を委ねたのは、もしかしたらよくなかったかもしれません。
でも、問題を抱えながらも、組体操の練習を数週間続けてきた長男の努力を無駄にしたくないという思いもありました。
たぶん、あの頃の私は親のエゴもあって、③の選択をしたのだと思います。
幼稚園との相談とサポート体制
ペア選びと先生へのお願い
運動会前、担任の先生に相談し、
- ペアは優しいタイプの子と組ませてもらう
- 長男の不安を強めないサポートをお願いする
と伝えました。
「モンスターペアレントかも…」という不安
最初は「過保護に思われるかな」と迷いましたが、先生は理解を示してくださり、本当にありがたかったです。
運動会当日…不安を乗り越えて
迎えた運動会本番。私は緊張でそわそわしていました。
しかし、長男は練習の成果を発揮し、体幹の弱さはあるものの、思っていた以上にしっかりと組体操をこなしていました。
「吐いてしまうかも」と心配だったお昼ごはんも、量を減らすことで無事に乗り越えられました。



本番で友達と一緒に最後までやり遂げた姿は、本当に立派で、涙が出るほど感動しました。
その後の長男と嘔吐の経過
卒園まで続けた漢方
運動会後も、長男は漢方を卒園まで飲み続けました。
幼稚園でのお昼を残すのは、運動会が終わってからも続きました。
それは「幼稚園で数日連続で吐いた経験のトラウマ」が残っていたからだと思います。
小学校に入ってからの変化
医師と相談し、小学校入学前の春休み中に漢方をやめて、様子をみることにしました。
小学校入学後は、そのまま漢方を飲むこともなく、



今では給食もおかわりするほど元気に食べられるようになっています。
家庭でできる工夫リスト
同じように「二次障害のような症状」に悩む親御さんのために、私たちが実践した工夫を整理しました。
家庭でできる工夫リスト
- 食事のプレッシャーを減らす(「少しでいいよ」と伝える)
- 子どもの気持ちを尊重する(休みたい?頑張りたい?と聞く)
- 医師に相談する(薬や漢方で安心材料を得られる)
- 先生に正直に伝える(協力してもらう方が結果的に良い)
- 成功体験を小さく積む(家で練習して「できた」を増やす)
二次障害かもしれないとよぎった瞬間
幼稚園年長で予想外に早く出た症状



長男が吐き始めたころ、病院を受診する前から「これは二次障害かもしれない」と頭をよぎっていました。
発達特性のある子は、大きくなるにつれて学習や集団活動でのストレスが増えると聞いていたので、
「小学校高学年くらいになれば、二次障害が出る可能性もある」と心構えはしていたのです。
でも、思った以上に早い時期に、しかも幼稚園年長で二次障害のような症状が出てしまいました。
「頑張らせすぎたかも」という後悔
結果的に、症状は半年ほどで落ち着きましたが、当時は、



「このままお昼の嘔吐がずっと続くのかもしれない」
「いつになったら解決するのかわからない」
と不安でいっぱいでした。
その中で私は「頑張らせすぎたのかもしれない」と強く感じました。
長男の気持ちをもっと丁寧に受け止めていれば、あんなにストレスを与えすぎることはなかったのではないか…。
そう考えると、親として本当に後悔に苛まれました。
まとめ|後悔を次に活かして
今回の経験を通して感じたのは、親や先生の関わり次第で二次障害は軽くできるということです。
ただ同時に、私は



「もっと早く気づいていれば、あんなにつらい思いをさせなくて済んだのでは」と今も後悔しています。
だからこそ、これから同じような壁に直面するお子さんや親御さんには、早めのサポートや配慮を意識してほしいと思います。
長男は大変な時期を乗り越えたことで自信を持つことができました。
あの経験があったからこそ、今の強さにつながっているのかもしれません。

